境界杭の話

 境界に続いては境界杭の話。似たような内容ですみません。

 境界杭は土地家屋調査士でないと打てないんだ、と工事業者に教えられたことがありました。私、土地家屋調査士なんだけどな…そんな決まりあったかな…。調べてみましょう。

 土地家屋調査士に関する土地家屋調査士法という法律があります。そこには、土地家屋調査士は筆界を明らかにする業務の専門家であると書かれています。筆界の角々には境界杭があるイメージですよね。そして、筆界については不動産登記法という法律に色々と書かれています。ですが、この2つの法律に、境界杭を誰が打つとは書かれていません。ではどこに書かれているのか。答えは民法です。223条(境界標の設置)「土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。」という条文があります。基本、隣り合う土地の所有者さん達で設置するんですね。とはいえ、測量機を使わずに正確にピンポイントで設置するのはほぼ不可能。よって、専門業者に依頼することになるでしょう。その専門業者も、土地家屋調査士じゃないといけないなんてどこにも書いてません。正確に設置することができるのであれば、測量士さんもできると思いますけどね。私に教えてくれた工事業者さん、あなたでもできるんじゃないですかね。知らないなら知らなくても良い、でも嘘はダメ。

 なお、刑法には「境界標を損壊し、移動し、若しくは除去し、又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした者は、5年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。(262条の2:境界損壊罪)」なる条文があります。過去に関わった業務において、痛い目にあった方がおられました。ご愁傷様です。役所の方へ、工事の前に用地買収のために分筆登記して、その後に工事を行いますよね。その際、無断で登記の時に打った境界杭を撤去していないですよね。民間業者さんが行う、造成工事や外構工事においても同様です。工事の際に無断で境界杭を壊したら、境界損壊罪を訴えられるかもしれませんよ。くれぐれもご注意を。

 以前、田んぼを測量していた時です。納屋の裏に、古めかしい境界杭が山積みになっていました。土地所有者のおじいさんに聞いたところ、物を置く土台にちょうど良いから、引っこ抜いてきたそうで。うーん……

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