成年後見制度について
3月31日のYahooニュース。「成年後見人となったある弁護士が、利用者の財産から報酬を受け取ることについて『利益相反行為で違法』と提訴されました。」との記事を見ました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/19caf3fffb57f38574dd7e5a226fa15d151a87f4
次の文“”をご覧ください。裁判所が提供する「『ご存知ですか?後見人の事務』成年後見(手続説明)」という動画中の一文です。
https://www.courts.go.jp/saiban/video/koukennin_no_tetuduki/index.html
“ご本人との関係性に関わらず、後見人は後見事務の対価として、ご本人の財産から報酬を受け取ることができますが、その場合は、家庭裁判所に報酬を求める申し立てをする必要があります。申し立てがあった場合、家庭裁判所は後見人の事務の内容などを考慮して、報酬額を決定します。家庭裁判所の決定後、後見人はご本人の財産から報酬を受け取ることができます。”
現時点ではまだ提訴されただけなのですが、裁判所はどのような判断を下すのでしょうか。もし、原告勝訴だと、裁判所が提供する動画は間違い?ウソ?だったということでしょうか。
成年後見制度は、2000年に(民法改正により)制度化されました。禁治産制度の替わりの制度という位置付けです。身上配慮義務の明文化等、禁治産制度よりも本人を尊重する内容になりました。
制度創設当初は、後見人等の軸は親族でした。しかし、親族の後見人等による不正や、後見人等の義務である報告等の事務を適切に行わない等の問題が多発し、社会問題化したことから、後見人等の軸を資格者にするよう方針が変更されました。
しかし、悲しいかな、資格者による不正も出てきました。また、後見人等が資格者だと、本人の意思が反映されにくい、家族の関与が薄れる等の問題も出てきました。
そこで再度、後見人等の軸を親族等にするよう方針変更されました。
ちなみに、下記リンクのグラフを見ると、資格者の後見人等の不正も確かにありますが、全体の2割程です。2割でももちろんダメですよ。当然。
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000865868.pdf
個人的には、国の方針変更には、不正よりも、国民の制度自体に対する不満が影響しているものと考えています。
元々は国民のための制度。国民が望むのならば、方針変更も歓迎です。しかし、何か投げやり感がするんですよね。言われたから変えたような。当初の方針に戻したということは、当初の問題点はすべて解消できるんですよね。
もう1点気になることが。国の言う「地域や専門家でネットワークを作って見守っていきましょう」、「地域移行しましょう」という方針。素晴らしい。理想的です。でも、誰がやるんでしょうか、どうやってやるんでしょうか、それが具体的になっていない、青写真的なんです。誰が参画するのか、誰がリーダーシップをとるのか、権限は、財源は、どうするおつもりでしょうか。民生委員や社会福祉協議、自治会も関わると言っています。なり手不足で疲弊している地域コミュニティに、これ以上負担をかけるつもりですか。
以前も投稿しましたが、ボランティアに頼らないでください。人の善意をもてあそばないで欲しい。良い人ばかりが多大な負担を背負い、疲弊していってしまう。そんことを言うなら、まずは、全公務員が、全議員が、業務とは関係なくプライベートで、地域行事に参加することを義務化しませんか。言うだけで行動しない人の言うことを誰か聞くのでしょうか。
きつく言ってしまいました。すみません。でも、国は素晴らしいことを提言してくれています。だったら、実現できるように、もう少し頑張って、持続可能な体制を構築してくれませんか。それが私の希望です。

